最近の出来事にどのように対処していますか。システム思考していますか。見猿、聞か猿、言わ猿ではないですか。
今日は出来事の解決について、私の考えをシェアしたいと思います。最近、世の中には色々な問題が起きています。まだ過去の出来事ではないコロナウイルスの感染拡大、定点観測データーは増加中、気候変動の影響、とにかく35℃超えの酷暑の日々の繰り返し、政治信頼は低い、経済は不安定、あいまいな発言、などなど。私たちはこれらの問題に対処するには、システム思考が必要だと思っています。システム思考は、物事を単独の要素としてではなく、物事は相互に関連する複雑なシステムとして構成されていると捉えることです。システム思考をすることで、問題の根本原因や影響範囲、解決策の効果や副作用などを深く理解できるようになります。
システム思考をしていない
私たちはシステム思考をあまりしていないように感じます。私たちは問題に直面したとき、すぐに「どうすればいいか?」という答えを求めがちで、問題の背景、他の要因や関係者などを無視し、聞かなかったり、言わなかったり、見なかったり、が多いのではありませんか。見ざる言わざる聞かざるは、問題を解決するどころか、かえって負のサイクルに入り、悪化させる可能性があります。
例えば、コロナウイルス感染は、「どうすれば感染を防げるか?」という答えとして、「マスクを着用する」「手洗いをする」「ソーシャルディスタンスを保つ」などが挙げられます。これらは確かに有効な対策ですが、それだけでは十分ではなく、コロナウイルスは単に医学的な問題だけではなく、社会的・経済的・文化的・政治的・心理的な問題にリンクしています。これらの問題を避けてしまうと、感染防止だけでなく、人々の幸福度や信頼感などにも悪影響を及ぼす可能性があります。
システム思考とは
そこで、システム思考は、「コロナウイルスはどんなウィルスシステムで構成されているのか?」「そのシステムには感染要素としてどんな関係があるのか?」「そのシステムに影響を与える外部要因は何か?」「そのシステムに対して私たちは何ができるのか?」「その行動がもたらす結果や副作用(含む心理安全性に関する副作用)は何か?」など効果的で持続可能で納得しやすい解決策に結びつけます。
もちろん、システム思考は簡単なことではありません。システムは複雑で不確実で変化しやすいもので、システム思考をするためには、多角的な視点、情報源、知識、経験が必要です。また、システム思考をすることは、自分の価値観や行動や責任についても問い直しをします。時には不快で苦痛で困難なことかもしれません。「見ざる・言わざる・聞かざる」からの脱皮が必要です。
システム思考をすることは、私たちにも、子供にとっても、未来を創るために必要なことにつながります。私たちは、他の人、生き物や環境や世代などとつながっていることを忘れてはいけません。問題に対して関心を持ち、責任を持ち、システム思考を使えば解決力はあります。無力だと思ってはいけません。そして、問題を解決するために協力し合って、学び合って行動し合うことをします。「のど元過ぎれば熱さ忘れる」の殻に戻り閉じこもらない。
システム思考、システム工学、re-thinking などの要点
システム思考、システム工学、さらにre-thinking などに要点をまとめています。
- システム思考とは、複雑なシステムを理解し、問題を解決するための思考方法です。
1-1システム思考では、システムの構成要素、要素間の相互作用、システムの目的を理解し、問題の根本原因を特定し、解決策を立案します。
1-2システム思考は、分析対象を複数の構成要素からなるシステムとして捉え、各要素がどのように相互作用を与え合いながら、全体としてどのような機能を果たすのかを考える思考法です。
1-3システム思考を使った具体的な例は、割れ窓理論です。建物の窓が割れているのを放置した状態は地域の人々の関心を低い状態にし、犯罪が起こりやすい状態とし、ゴミのポイ捨てや違法駐車などの軽犯罪が増え、住民のモラルが低下し、地域に対する協力姿勢がなくなり、住民・観光客の数が減少し、さらなる環境悪化、凶悪犯罪も含む犯罪が多発しやすい状態になることが挙げられます。これらの問題をシステム思考を使いステージの移りにつれ起きる問題をシステマチックに解決できます。システムとは一体何でしょうか?
1.システムは、多数の要素が集まってまとまりを持った組織や体系のことを意味します。図1、図2を参照ください。
システムは英語のsystemで「組織」「制度」「体制」「系統」という意味があり、文脈によっては「機構」「体系、系」「方法」「順序」などが日本語として対応します。一般的にシステムという概念は、コンピュータ分野、自然科学分野などを中心に幅広い分野で使われ、一方、システム思考は、分析対象を複数の構成要素からなるシステム(図1)として捉え、各要素がどのように相互作用をしながら、全体としてどのような機能を果たすのかを考える思考法です。 注記:機能=目的+働き
システムとは何か、少し具体的には、
それぞれが単独で機能するパーッとパーツを繫合わせ新
たな価値としてのアウトプットをデザインし、組立てる方法を考え、工夫するとです。自動車は外から見ただけでも、タイヤ、バンパー、ワイパー、窓ガラス、ドア、シート、フードを開ければ、複雑な仕組みのパーツの塊のエンジンが見える。 北米に滞在約15年、エンジニアリング会社のエンジニアとして日本を見ると、日本のメーカーは、ハードウェアの機能向上に注力するあまりソフトウェアを軽視しすぎていると感じました。
開発・製造技術的な発想がなく、ハイドロフォーミング、テイラードブランキング、ボデー一体構造化プラスチックボデーなどを軽視していたというよりは気づいていなかった。欧米の自動車会社は大海原の航海に出て新技術を追求している。部品を見れば優秀、フロントドアとリアドアの隙間、フェンダーとドアの隙間はアメリカ、ヨーロッパの車と比べると隙は小さく優秀、だけれど全体を見るとなんかバランスが悪い、各社とも特徴、デザインの個性が出ていない。いかにも社内縦割り型で総合的なコミュニケーションのない組織がつくったプロダクトだと感ずる。 パーツの単独の機能追求、職人気質の追求が、ビジネスとして成立する時代は終わりました。 モノづくりに強い日本に再帰するには、 従来のイメージが強いパーツづくりへの「たこつぼのタコ」、「ゆで鍋の中のカエル」ではなく、 優れたパーツ同士を摺合せ技術を使い、つなぎ合わせ相乗効果を発揮させるシステムへの転換が必要不可欠。 さらにビジネスルールを、 ハードウェア+ソフトウェアを重視する転換が必要不可欠です。 - システム工学とは、システムを設計、構築、運用するための技術です。システム工学では、システムの要件、システムの構成要素、システムのパフォーマンスを評価し、システムを最適化します。
- システム思考とシステム工学は、どちらもシステムを扱う分野ですが、目的が異なります。
システム思考の目的は、システムを理解し、問題を解決するための思考方法であるのに対し、
システム工学は、システムを設計、構築、運用するための技術です。 - 最近盛んに言われている、re-systemization(もう一度(再)組織化;再系統化;再体系), re-teaching, re-education, re-engineering, などre-のつく言葉は、すべて「再≒もう一度」を意味します。これらの言葉は、現状を改善するために、今ある既存のものを再構築したり、再学習したり、再教育したり、再設計したりすることを意味します。これらの言葉が盛んに使われるのは、社会や経済が急速に変化しており、現状のままでは競争に勝てないという危機感があるためです。さらに、これらの言葉が盛んに使われる理由は、過去に行われたことを見直し、改善することでより適正に競争をし良い結果を得るためです。
最近人気のあるテクノロジーと手法
- 最近人気のあるテクノロジーと手法は次のとおりです。
**量子コンピューティング**
量子力学的現象を使用してデータの操作を実行するテクノロジーです。 従来のコンピューターでは妥当な時間内に解決できない問題を解決できる可能性があります。
**5G**
前世代に比べて高速なデータ転送速度、低い遅延、より信頼性の高い接続を提供する第 5 世代の無線通信テクノロジーです。
**ブロックチェーン**
仲介者を必要とせずに安全かつ透明な取引を可能にする分散型台帳テクノロジーです。
**人工知能 (AI)**
視覚、音声認識、意思決定、言語翻訳など、通常は人間の知能を必要とするタスクを実行するマシン作成に焦点を当てたコンピューター 科学(サイエンス)の分野です。
**機械学習**
AI のサブセットであり、明示的にプログラムされずにデータから学習し、予測や決定を行うように機械をトレーニングすることが含まれます。
**ディープ ラーニング**
データ内のパターンを認識して予測や決定を行うために人工ニューラル ネットワークをトレーニングする機械学習のサブセットです。
**モノのインターネット (IoT: Internet of Things)**物理デバイス、車両、家電製品、および電子機器、ソフトウェア、センサー、およびこれらのオブジェクトの接続とデータ交換を可能にする接続機能が組み込まれたその他のアイテムのネットワークです。
**クラウド コンピューティング**
サーバー、ストレージ、データベース、ネットワーキング、ソフトウェア、分析、インテリジェンスなどのコンピューティング サービスをインターネット (「クラウド(雲)左図の雲がクラウド」) 経由で提供し、より迅速なイノベーション、柔軟なリソース、および経済性を提供することです。
**DevOps**
ソフトウェア開発 (Dev) と IT 運用 (Ops) を組み合わせて、ビジネス目標に合わせて機能、修正、更新を頻繁に提供しながら、システム開発ライフ サイクルを短縮する一連のプラクティスです。今後 10 年間の技術トレンド トップ 10 (マッキンゼー)
Top 10 tech trends for next 10 years (according to McKinsey) | World Economic Forum (weforum.org)