AIっていったい何だろうか?Action Starの AI(愛)出現から、過去の情報を探し出しています。「強力なツール」とするように

 

 

「難しいことを考えています。それは先にどうすればいいか?よく考えているけれど、結局先を見通すことは難しい、昔はどうだったのかな?と歴史分野に入って行きます。」

これから先 科学技術がもたらす恩恵と新たな倫理的課題について考えるとき、まず人とAIとはいったい何者か、それぞれの本質を掘り下げ、両者がともに気持ちよく共存共栄するための道を作る構想を練り上げることから始めなければなりません。

科学技術の進歩は常に両刃の剣であり、火の利用から現代のAIに至るまで、その歴史は幸福と不幸、光と影の連続でした。この歴史的視点こそが、未来における人とAIの共存を考える上で不可欠な基盤となります。

まず、

人間とは何か、という問いから始めましょう。

人類の歴史を振り返ると、その発見・発明の根源には、常に特定の目的が存在していました。それは、食料の確保や病気の克服、災害からの防御といった「生存と安全の確保」であり、自然現象の法則や宇宙の成り立ち、生命の仕組みといった「知識と理解の探求」であり、生活の利便性や快適さ、娯楽、意思疎通、コミュニケーションの改善といった「生活の質の向上」であり、そして軍事的な優位性や資源の獲得、環境の制御といった「力の追求」でした。

これらの目的から生まれた発見・発明は、計り知れない幸福をもたらす一方で、火災や環境破壊、疫病、戦争の激化、植民地主義、奴隷貿易など、深刻な不幸を引き起こしてきました。

歴史が示唆するのは、人間が持つ本質的な「創造性」と「判断力」、そして「責任」の重要性です。現在のAIは膨大なデータを処理し、既存の知識を整理する能力に優れていますが、独自の理論や発見を生み出すこと、あるいは過去の情報を超えるプログラム的思考は苦手?であり、自律的な創造性を発揮するまでには至っていません。

AIが生成する論文の多くが独創性に欠け、過去の枠組みに縛られがちなのも、この欠けた独創性に起因します。

最近は少なくなってきているように感じますが人間は既成概念を打ち破り、新しい視点から仮説を形成し、まだ誰も見たことのない真理を探求する能力を持っています。

例えば、アインシュタインの相対性理論、ダーウィンの進化論、ワトソンとクリックによるDNA二重らせん構造の発見など、これらは既存の知識を再構築するだけでなく、世界に対する新たな理解を提示するものでした。多くの事件が解決されています。この「ゼロからの創造」こそが、AIが代替することが出来ない人間の根源的能力であり、未来においてAIと共存する上で、これこそは人間が担うべき役割の中心だと考えています。またそうしなければと思っています。

人間は技術が生み出す「光と影」を見極め、倫理的な判断を下す能力を持っています。ワクチンや原子力、コンピュータといった技術が、健康寿命の延伸やエネルギー供給の恩恵をもたらす一方で、副作用、放射能汚染、プライバシー侵害といった不幸せも生み出してきたように、技術の進歩には常に倫理的課題が伴います。未来において、不老技術や脳とAIの融合、汎用人工知能(AGI)の実現といった極めて強力な技術が登場する時、その活用方法を「すべての人々の幸福のために」賢明に判断し、検証する責任は、最終的に人間の側にあるのです。

人間は、単なる知識の蓄積や論理的思考だけでなく、共感、直感、美意識、道徳観、倫理観といった、AIが本質的に持ち得ない要素に基づいて、複雑な社会的問題や倫理的・道徳的なジレンマを乗り越えることができます。

次に、

AIとは何か、という問いです。

現在のAIは「知識のサーベイ屋」としての役割に留まっており、データに基づいた予測や分析を実行することがその主な役割です。つまり、AIは過去の情報を基に学習し、パターンを認識し、与えられたタスクを効率的にこなす「強力なツール」であると定義できます。

その恩恵はきっと計り知れず、業務効率化、新薬開発、災害予測、生活の利便性向上など、すでに多岐にわたる分野でその能力を発揮しています。未来には、人間と同等かそれ以上の知性を持つ汎用人工知能(AGI)が実現し、科学研究、芸術創造、社会運営など、あらゆる分野で自律的に活動するようになると予測されています。
量子コンピュータの本格的な実用化も、新素材開発や創薬、暗号解読に革命をもたらすでしょう。AIは、人間が扱うには膨大すぎるデータの中から意味を見出し、複雑な計算を瞬時に行い、パターンを識別することで、人間の知的な限界を拡張する可能性を秘めています。

しかし、

AIの定義を考える上で、その限界とリスク

AIの定義を考える上で、その限界とリスクも同様に認識しなければなりません。AIの進化が”怒”急速である一方、雇用喪失、差別や監視といった倫理的問題、制御不能化リスク、そして自律兵器の開発といった課題がすでに顕在化(ロシア・ウクライナ戦争も兆し)が見えています。
AIが「思考」するのではなく「計算」し、「理解」するのではなく「予測」する本質に起因するものです。AIは与えられたデータから学習するため、人が与えるデーター次第でデータに内在する偏見を増幅させたり、予期せぬ結果を生み出したりする可能性があります。また、その意思決定プロセスが不透明な「ブラックボックス」と化すことで、人間がその判断を理解し、制御することが困難になるリスクもはらんでいます。

以上の人間とAIそれぞれの定義を踏まえた上で、両者が共存共栄するための考え方を考えてみましょう。構築しましょう。

単にAIを人間の道具として利用する段階を超え、人間とAIがそれぞれの強みを活かし、弱みを補完し合いながら、共に新たな価値を創造していく「創造性拡張」の関係を築くことに他なりません。

まず、AIは人間の知性を拡張するための不可欠な「パートナー」と位置づけるべきです。AIは膨大な知識を整理し、人間には見えないパターンを発見する能力に長けています。例えば、科学研究において、AIが既存の論文やデータを網羅的に解析し、これまでの研究者が気づかなかった新たな仮説を自動的に生成する役割を担うことができます。これにより、研究者は膨大な情報に埋もれることなく、AIが提示した有望な仮説に焦点を当て、その検証と深化に集中できるようになります。まさに、AIが自律的に仮説を形成し、人間と協力して新しい理論を構築する「創造性拡張技術」の発展は、学術界や社会における構造的な変革を促し、独創的な発見や理論を生み出すための重要な鍵となります。

次に、人間の役割は、AIが生み出す知見を「批判的にも肯定的にも評価」し、「倫理的に判断」し、「最終的な責任」を負うことへとシフトします。
AIが提示する仮説はあくまで人間がAIに提示したデータに基づくものであり、そこに独創的な視点や倫理的配慮が欠けている場合があります。人間は、AIに提示した仮説(データ)の妥当性を自信ある、自信持つ深い洞察力、直感、そして倫理観に基づいて検証し、必要に応じて修正を加える必要があります。
例えば、医療分野における個別化精密医療の完成は、個人の遺伝情報に基づいた最適な治療を可能にしますが、そのデータ利用におけるプライバシー保護や、高額な治療へのアクセス格差といった倫理的課題は、人間の賢明な判断によってのみ解決され得るものです。AIは効率と最適化を追求する一方、人間は公平性、多様性、包摂性といった価値を追求し、それらをAIのシステム設計や運用に組み込む責任を負います。

さらに、

社会構造と研究評価システムの変革が不可欠です。

現在の研究評価は、論文の量や引用の頻度といった「インパクトファクター」に偏りがちで、これが研究者に既存の知識に依存した研究を選択させる傾向を生み出しています。

AIの進化に伴い、このような評価基準は、AIが効率的に生成できる「過去をなぞる」研究を過剰に奨励し、真に独創的な研究を阻害する可能性があります。共存共栄の社会では、論文の質や革新性を重視し、単なる量や引用数による評価基準から脱却する大胆な改革が求められます。また、研究資金の供給も、短期的な成果だけでなく、長期的な視点に立ち、リスクを伴う革新的なプロジェクトにも積極的に投資されるべきです。これは、研究者だけでなく、社会全体がリスクを恐れずに未知の領域に踏み出す勇気を持つことを意味します。

そして、

「学際的なアプローチ」と「知の融合」を促進すること

「学際的なアプローチ」と「知の融合」を促進することが共存共栄の鍵となります。AIが個別の専門分野で深化する一方で、人間は異なる分野の知識を統合し、新しい視点や解決策を生み出す能力に優れています。未来の複雑な課題は、単一の専門分野だけでは解決できません。生命科学、宇宙開発、環境技術、情報技術など、あらゆる分野が互いに影響し合いながら進化を続けており、これらの境界を越えた連携こそが、真のイノベーションを生み出します。人間とAIが共に、それぞれの専門性を持ち寄りながら、知的な相互作用を通じて新しい発見を生み出す環境を構築することが重要です。

最後に、

教育のあり方も根本的に見直されなければなりません

AIが知識の習得や定型業務を代替する時代において、人間が学ぶべきは、AIにはできない「問いを立てる力」「批判的思考力」「創造性」「協調性」「倫理的判断力」といった、より高度な能力です。AIを単なる道具として使うだけでなく、AIと協力して問題を解決し、AIの限界を理解し、その能力を最大限に引き出すためのリテラシーを育む必要があります。これにより、未来の世代は、AIを恐れるのではなく、その可能性を最大限に引き出し、人類全体の幸福のために活用できる賢明な選択をできるようになるでしょう。

このように、未来における人とAIの共存共栄は、単なる技術的な進歩に留まるものではなく、人間の役割の再定義、倫理的枠組みの構築、社会構造の変革、そして教育システムの抜本的見直しを伴う、壮大な社会変革の過程であると言えます。技術は常に光と影を併せ持ちますが、その光を最大限に輝かせ、影を最小限に抑えるための知恵と努力を惜しまないことこそが、未来世代への私たちの責任です。人間が持つ独創性、倫理観、そして幸福を追求する普遍的な願いを羅針盤として、AIというパートナーを人間が協力かし共に、より豊かで持続可能な未来を創造していくことができるはずです。